2019/09/06札幌芸術の森ダニ・カラヴァンの作品を調査
「札幌芸術の森、屋外美術館」のダニ・カラヴァンの作品の作品の保存計画策定を十河顧問と取り組んでいます。今回は7月に続いて2度目の訪問です。
来年には試験施工を行う予定です。
その他の写真
建設中の写真
写真提供:日本仮設株式会社
建設時の資料
完成当時の写真
「ホワイトコンクリートと高精度型枠技術か作り出した造形美」
セメントコンクリート2001/02
視察での、外観劣化状況
徳納剛
さっぽろ芸術の森 モニュメント視察 2019/07/12
メンバー:十河先生、江良和徳、峯松昇司
① 門1
等間隔(700~800mm)に水平にクラックあり クラック幅0.2mm未満
(鉄筋の拘束収縮クラックが出たものと思われる)
左右の構造物で白色の色が微妙に違う。
② 敷石
「当初は真っ白だった」
骨材が白くないので、現状は白色に見えない。
③ 日時計の広場
汚れ
等間隔(400~500mm)の水平にクラックあり。
ブリージングあり。
金箔は水平方向にシートを貼っていると想定される。
④ 噴水
上部は水で骨材が出ている。水に浸かっているところは特にセメント分がなくなって骨材がむき出しになっている。
⑤ 山側側面に0.2mm未満の縦方向クラックが入っている。
⑥ 円錐
表面の城セメントが風化して骨材が出て汚れて見える。
内部はセパ穴があるが外部はない。→外部は白色物質(白セメントペースト?)を塗布していると考えられる。
内部への入り口付近に断面補修跡あり。
⑦ 川
コンクリート脱型後に白色(白色セメントペースト?)で化粧したものが風化したと思われる。
⑧ 門2
門1と同様に水平方向に等間隔(300mm程度)のひび割れがある。
⑨ ベンチ
ひび割れはない。
ペースト塗はない
白セメントコンクリートで打設したものと思われる。
試験施工(案) 11月12日 施工予定
徳納剛
殺菌除カビ洗浄
(1)施工フロー
施工フローを以下に示します。
①高圧洗浄
②モルドバスター塗布
③プロコンガード(ケイ酸リチウム系表面含侵材)塗布
(2)施工方法
①下地処理(高圧洗浄)
コンクリート面に付着した塵埃・汚れ等を高圧水洗浄機にて洗い流します。
洗浄時はコンクリート表面に溜まった土・埃等を取り除くようにしっかりと洗浄します。
水圧=15MPa程度
②「モルドバスターA(殺菌除カビ洗浄剤)」塗布
高圧洗浄後、表面が湿潤状態の内にモルドバスターAを噴霧器で壁面全体にむらなく塗布します。
【使用材料】 洗浄剤 モルドバスターA
塗布量=0.2ℓ/m2
※洗浄剤は浸透圧で浸みこみ、深在性真菌も分解します。
③洗浄
②作業終了30分後、壁面を洗浄機でよく洗い流します。
水圧=2.5MPa程度
※一回でカビが落ち切らない場合は、落ちていない部分に繰り返しこの作業を行います。
④ケイ酸塩系表面含浸材塗布
コンクリート表面が乾燥後(表面水分率8%以下)、ローラーまたは刷毛を用いて、
ケイ酸塩系表面含浸材を塗布します。塗り残しのないよう、規定量を均一に塗布します。
【使用材料】
ケイ酸塩系表面含浸材 プロコンガード
配合比 プロコンガード:水=1:1
標準使用量(有効成分)=0.1kg/m2
試験施工計画(案) 11月12日 施工予定
徳納剛
試験施工計画
【目的】
・殺菌除カビ洗浄剤(モルドバスターA)のカビの分解効果の確認
・殺菌剤とケイ酸リチウム系表面含侵材(プロコンガード)の組合せで、劣化因子(カビ)の侵入阻止性能の確認。
・ケイ酸リチウム系表面含侵材の表面固化性能と防汚性能の確認。
【試験施工例1】
・高圧洗浄
【試験施工例2】
・高圧洗浄
・殺菌除カビ洗浄剤処理
【試験施工例3】
・高圧洗浄
・殺菌除カビ洗浄処理
・ケイ酸リチウム系表面含侵材塗布
【試験施工例4】
・殺菌除カビ洗浄処理