2018年08月10日 中建日報
広島ガス海田基地「バース補修」解説
定例サロン(第34回)開く 広島県コンクリート診断士会(米倉亜州夫会長)は7日、第34回となる定例サロン(勉強会)を広島市中区で開いた。この日のテーマは、『広島ガス海田基地5000tバース補修工事』。亜硝酸リチウムを用いた塩害・ASR補修が行われた同工事について、同会役員も務める(一社)コンクリートメンテナンス協会の江良和徳技術委員長(極東興和)が講義した。
サロンは、会員の技術向上や親睦等を目的に2カ月に1度開いている勉強会。毎回、点検診断等に関連する外部の会社や会員企業から講師を招聘し、最新の技術情報などを学んでいる。
米倉会長(米倉社会インフラ技術研究所)は冒頭、「本日紹介してもらう亜硝酸リチウムを用いた補修技術は、今後ますますの普及と活躍が期待される技術。私も皆さん方と一緒に勉強したい」と挨拶した。
テーマとなった海田基地5000tバース補修工事は、広島ガスと中国電力の合弁企業が平成33年の運転開始を目指すバイオマス発電所の整備に伴い実施されたもので、ASRと塩害の複合劣化を起こし、再劣化に伴う補修工事も難しいことから、ASR膨張抑制と鉄筋腐食抑制の両方に高い効果が見込めるリハビリ工法が適用。両会の会員である広島ガステクノ・サービスが受注し、関連する見学会なども開かれていた。
講義では、これらの経緯などが説明されたのち、現地の劣化状況や症状に応じて実施した各対策工を紹介。ひび割れ注入や断面修復、内部圧入などの各工法の概要や施工手順について、スライドや動画を活用しながらじっくり解説した。