2018年05月15日 日刊建設工業新聞
中国ニュービジネス大賞 福徳技研リハビリ工法が受賞
独創的で市場性のあるニュービジネスを展開する企業等を表影する第26回中国地域ニュービジネス大賞表影制度の受賞事業が8日に発表され、福徳技研(広島市中区)が「ASRや塩害により劣化したコンクリート構造物の補修技術」で大賞(兼中国経済産業局長賞)に選ばれた。
中国地域ニュービジネス協議会がニュービジネスの育成と振興を図ることを目的に毎年開催しているもので、今年の応募総数32社の中から大賞1社、優秀賞3社、特別賞5社を選んだ。
大賞を受賞した福徳技研の技術は、コンクリート構造物の劣化に対し、亜硝酸リチウム溶剤を用いた補修材を注入することで再劣化を防ぐ「リハビリ工法」と呼ばれるもの。
表面を削孔後、鉄筋部分に直接注入するため錆の進行を効果的に防止できることが特長。鉄筋の膨張を防ぐことで補修間隔を伸ばし、大幅なコストカット削減が図れるとして老朽化が社会問題となっている橋梁などを中心に採用が増えており、同社の徳納剛社長は今回の受賞を受け、「今後も社会資本の健康寿命を延ばすことを考え、高いレベルの技術を提供していきたい」と話している。
なお、表影式は5月29日の午後3時からANAクラウンプラザホテルにて。大賞・優秀賞のプレゼンも予定されている。
優秀賞、特別賞は次の通り。
【優秀賞】
スペース・バイオ・ラボラトリーズ「患者に歩く喜びと笑顔を届ける歩行補助装置」▽D&Tファーム「次世代作物で同業革命を、日本をバナナ輸出国に」▽YOODS「ハンドアイ3Dカメラによるロボットピッキングシステムの製品化」
【特別賞】
植田板金店「多目的スモールハウス事業の全国展開」▽タハラ「個性的な階段の提案型営業による市場開拓」▽鳥取林養魚場「陸上巡回濾過(ろか)養殖システムの事業化」▽広島マツダ「広島の象徴的商業施設『おりづるタワー』の企画、運営」▽MIKOTOテクノロジー「外観・内部共に再現した生命感じるロボット"mikoto"」