2017/06/29 北海道フォーラム
札幌コンベンションセンター 中ホール
参加申し込み総数:460
内発注者:43
参加者総数:328
内発注者:37
参加率:71.3%
天井高い
音響良し
スクリーン大きい
主催者挨拶 趣旨説明
(一社)コンクリートメンテナンス協会
会長 徳納 剛
本日は平日のご多忙にも関わりませず、斯くも多数ご参加いただき有難うございます。
本年度の私たちのテーマは「構造物の健康寿命を延ばすためのシナリオ」で、全国13都市で補修補強に関するフォーラムを開催いたします。北海道は、7会場目となり、折り返しです。
さて、コンクリートの補修は非常に分かりにくいと言われますが、私たちが考える「健康寿命を延ばすためのシナリオ」そして本日紹介します補修技術をご理解頂けたら、決して難しくはありません。
我が国の社会資本を支える様々なコンクリート構造物は確実に老朽化し、劣化が進行しております。
このまま供用し続けると社会資本としての要求性能を満たせなくなる危機に面していると感じています。
その危機を防ぐには、「構造物が適切な性能を維持しうる期間」すなわち、「構造物の健康寿命」を延ばすしかありません。
コンクリート構造物の健康寿命を延ばすには,対象コンクリート構造物の将来のあるべき姿を想定して、「どのように維持管理していくか?」
というシナリオを策定しなくてはいけません。
過去に、
ひび割れがあるから、エポキシ樹脂を注入する、あるいはひび割れ充填する。
鉄筋が露出しているからポリマーセメントモルタルで断面修復をする。
という物理的劣化症状に物理的対処の補修をしてきました。
そして、いま、その構造物が再劣化が発生しています。
たとえば、ASRが原因のひび割れというだけで、エポキシ3種と決めて補修対策をしていませんか?
私たちの補修の考え方は、「コンクリートの補修は定量的に考えれば難しくない」です
例えば劣化機構が塩害だと
・劣化因子はどれくらい入っているのか?
・腐食発生限界値よりも上か下か?
・必要とされている対策工法は、劣化因子遮断か? 鉄筋防錆か?
・構造物の重要度は? 経済環境は? を加味すれば
・コストは高いが再劣化させない工法の選択か?
・施工費が安いので再劣化を許容する工法を選択するのか?
・「ASR」対策も同じと考えます。
コストは高いが、再劣化をさせない工法の選択か?再劣化を供するのか?
将来のあるべき姿を想定して、維持管理のシナリオを作成することが、健康寿命を延ばすことにつながります。
すなわち
劣化機構に応じて補修材料と工法を選定するだけでなく、
・それを定量的な観点に立って補修設計することが大切だと考えています。
・また、補修後の維持管理シナリオを、経済性を考慮した、時間軸で捉えることも重要です。
・再劣化させない工法が常に正しいとは限らないと思います。
・必要最小限の費用を投じて再劣化を許容する維持管理のシナリオ
も、構造物の与えられた環境を考えるとあるはずです。
定量的な補修工法と維持管理シナリオを総合的に組合わせることで、コンクリート構造物の長寿命化の実現、そして持続可能な社会の実現に寄与できると考えています。
本日は多彩な講師をお招きしています。
それぞれの講師は会場付近にいますので、ご質問がある方はご遠慮なくお尋ねください。
10:10~11:00 演題:「持続可能なメンテナンスの実現へ」
講師:菊池 康氏(北海道開発局建設部道路維持課道路保全対策官)
10:10~11:00 演題:「持続可能なメンテナンスの実現へ」
11:10~11:50 演題:「すぐに役立つセメント系補修・補強材の基礎知識2017」
講師:早野 博幸氏((一社セメント協会)セメント系補修・補強材料推進WG)
12:40~13:40 演題:「劣化機構に応じたコンクリート補修の基本的な考え方」"
講師:江良 和徳氏(コンクリートメンテナンス協会 技術委員長)
13:40~14:30 演題:「電気防食技術の解説と応用」
講師:湯治 輝氏(日本エルガード協会 ・ CP工法研究会 東洋建設(株)所属)
14:40~15:50 演題:「亜硝酸リチウムを用いたコンクリート補修技術 -塩害・中性化・ASRを中心に-」
講師:江良 和徳氏(コンクリートメンテナンス協会 技術委員長)
16:00~16:45 演題:「機能性塗料を用いた補修方法の提案~塗膜型剥落防止工法と表面保護クリヤー工法~」
講師:中丸 大輔氏(日本ペイント(株) 顧客推進鉄構グループ)
受付風景
司会進行
広島ガステクノサービス㈱ エンジニアリング事業部 建設部 土木課
山脇浩司