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2016年10月12日 中建日報
山口で今年最終フォーラム|JCMAと県コンクリ診断士会|経済性重視の定量的補修など解説
(一社)コンクリートメンテナンス協会(JCMA、徳納剛会長)が5月から全国13会場で開催し、4000人超を動員してきた「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム」が、10月26日に山口県産業技術センター(宇部市あすとぴあ、午前10時~)で開かれる山口フォーラムで今年の最終開催を迎える。定員は200人で参加は無料。申し込み等は、協会HPから19日まで受け付けている。
コンクリート構造物の老朽化とこれを補修するための財源、技術者の確保が喫緊の課題となる中、劣化・補修の基本知識や行政の取り組み、経済性を重視した定量的補修工法についての紹介を行うもので、今回の山口フォーラムは山口県コンクリート診断士会(瀬原洋一会長)と連携し、当初の開催予定に追加したリクエストフォーラム。
講演では、中国地方整備局企画部の猪森正一技術調整管理官が「社会資本のメンテナンスに関する取り組み」として、行政施策の最新動向を解説するほか、広島工業大学工学部都市デザイン工学科の十河茂幸教授(工学博士)は「コンクリート構造物の健康寿命を延ばすには」をテーマに、維持管理のポイントを伝授。
また、同協会の江良和徳技術委員長(工学博士)は、「劣化機構に応じた補修工法選定の基本的な考え方」と「亜硝酸リチウムを用いた塩害、中性化、ASRの補修技術について」の2部に分け、補修の基礎と定量的補修工法などについて語る。
徳納会長は「毎年多くの方に参加いただいており、今年はついに4000人を超えた。補修技術の需要の高まりを感じるとともに、正しい補修技術を提供しなくてはいけない責任を強く感じている」と意気込み、瀬原会長は「コンクリート構造物を保全するには、診断技術とその結果に対する判断が極めて重要だ。フォーラムでは、産学官の立場から維持管理施策や具体的補修方法についての講演がある。これをきっかけに長寿命化に寄与される技術者が一人でも増えてほしい」と話している。