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コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム、コンクリート構造物の補修・補強材料情報
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(5)ASRで劣化した擁壁の補修(ひび割れ注入工+表面被覆工)

施工概要
対象構造物擁壁
劣化状況亀甲状ひび割れ発生(最大ひび割れ幅3.0mm)
ASRの抑制方針①劣化因子(水分)の遮断
②アルカリシリカゲルの非膨張化
補修工法の選定ひび割れ注入工法+表面被覆工法(共に亜硝酸リチウム使用)
1.着工前 - 劣化の状況

1.着工前 - 劣化の状況

・擁壁コンクリートに亀甲状のひび割れが多数発生していた.


2.ひび割れ注入工 - 高圧洗浄

2.ひび割れ注入工 - 高圧洗浄

・コンクリート表面を高圧洗浄し,表面の汚れに隠れていたひび割れを顕在化させる.


3.ひび割れ注入工 - 注入器設置

3.ひび割れ注入工 - 注入器設置

・ひび割れに沿って,自動低圧注入器を250mm間隔で設置する.
・注入器間のひび割れはポリマーセメントモルタルにてシールする.


4.ひび割れ注入工 - 先行注入

4.ひび割れ注入工 - 先行注入

・自動低圧注入器に亜硝酸リチウム水溶液を充填して先行注入し,ひび割れ面をプレウエッティングする.
・ひび割れ内部に供給された亜硝酸リチウムは周囲のコンクリートに浸透する.

【使用材料の例】
浸透拡散型亜硝酸リチウム : プロコン40


5.ひび割れ注入工 - 本注入

5.ひび割れ注入工 - 本注入

・自動低圧注入器にセメント系ひび割れ注入材を充填して本注入し,ひび割れを閉塞させる.

【使用材料の例】
ひび割れ注入材 : アーマ#600


6.ひび割れ注入工 - 注入器撤去

6.ひび割れ注入工 - 注入器撤去

・注入器を撤去した後,ディスクサンダー等でコンクリート表面を平滑に仕上げる.


7.ひび割れ注入工完了

7.ひび割れ注入工完了

・注入材にてひび割れを閉塞したため,ひび割れからの水分浸入は遮断されている.
・ひび割れ内部に亜硝酸リチウムを供給しているため,ひび割れ周辺のコンクリートはゲルが非膨張化される.


8.表面被覆工 - 亜硝酸リチウム塗布

8.表面被覆工 - 亜硝酸リチウム塗布

・ひび割れ注入工完了後,コンクリート表面全体に亜硝酸リチウム水溶液を塗布する.

【使用材料の例】
亜硝酸リチウム : プロコンガードプライマー


9.表面被覆工- 亜硝酸リチウム含有ペースト塗布

9.表面被覆工- 亜硝酸リチウム含有ペースト塗布

・亜硝酸リチウム含有ポリマーセメントペーストをコンクリート表面全体に塗布する.

【使用材料の例】
亜硝酸リチウム含有ペースト : リハビリペースト


10.表面被覆工 - 上塗り

10.表面被覆工 - 上塗り

・高分子系浸透性防水材を用いて上塗りを行い,亜硝酸リチウム含有ポリマーセメントモルタル層を保護する.

【使用材料の例】
表面被覆材 : アイゾールEX


11.表面被覆工完了

11.表面被覆工完了

・表面被覆工により外部からの劣化因子(水分)を遮断するとともに,コンクリート表層部のゲルは亜硝酸リチウムによって非膨張化される.