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コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム、コンクリート構造物の補修・補強材料情報
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(2)劣化程度が重篤な場合の例(根本的な対策)

条件
  対象構造物
   桟橋RC床版
  環境
   海岸線から300mに位置し、飛来塩分の影響を受ける
  試験値
   塩化物イオン濃度4.5kg/m3
  外観変状
   幅0.5~1.0mm程度のひび割れが見られる
   ひび割れの一部からは錆汁の滲出が認められる
   コンクリートの浮き、はく離が生じている
  鉄筋腐食
   鉄筋は著しく腐食しており、一部には断面減少箇所も認められる


(2)劣化程度が重篤な場合の例(根本的な対策) | 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会
補修工法選定の方針
 腐食発生限界を大きく超えた塩化物イオンの影響により鉄筋不働態皮膜が破壊され、著しい鉄筋腐食が生じている。ここで劣化因子を遮断しても鉄筋腐食の進行を止めることは困難であり、再劣化のリスクが高いと考えられる。 
⇒ 主たる要求性能は【鉄筋腐食の抑制】を第1に考える
 鉄筋腐食を根本的に抑制する工法として、電気防食工法、亜硝酸リチウム内部圧入工法が挙げられる。これらの工法を適用することによって、以後の維持管理における再劣化リスクを低減することができる。
 これらの方針を考慮した補修工法選定比較表の例を図4-0に示す。

 ここで劣化因子の遮断を目的とした補修工法(ひび割れ注入、表面被覆など)を適用する場合は、以後の維持管理において構造物の再劣化を許容し、再劣化と再補修を繰り返すというシナリオを選択することとなる。


図4-0 塩害補修工法比較表の例(劣化程度が重篤な場合)

図4-0 塩害補修工法比較表の例(劣化程度が重篤な場合)