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2016年06月15日 中建日報
プロコンガード講習会開く|広島県コンクリートメンテナンス協会|2つの効果「失敗しない方法」伝授
(一社)コンクリートメンテナンス協会(徳納剛会長)による「プロコンガードシステム」施工技術者講習が9日、広島市中区のホテルJALシティ広島で開催。全国から約70人の会員が参加し、劣化因子の侵入抑制と鉄筋防錆の効果を組み合わせ、今年2月にNETIS登録されたという同工法の概要を学んだ。
コンクリートの補修・補強フォーラムを毎年全国で開き、知名度を上げている同協会だが、各工法を比較した上で特に推奨しているのが亜硝酸リチウムを用いた工法。鉄筋腐食やASRの抑制に効果があり、これまでひび割れ注入や内部庄入などを状況に合わせて選択してきたが、このほどけい酸リチウム系含浸材と亜硝酸リチウム系含浸材とを組み合わせた「プロコンガードシステム」を確立した。
これにより、表面からの劣化因子侵入抑制と内部の鉄筋腐食•ASR抑制という二つの効果を一つの工法で期待できるようになったという。
講習では、協会技術委員長の江良和徳氏(極東興和、工学博土)が講師を務め、亜硝酸リチウムを用いた補修の概要や「プロコンガードシステム」の基本的な考え方、施工上の注意点などについて詳しく解説。出席者からの質問にも答え、最後は工法の理解度を測るための認定試験も実施した。
徳納会長(福徳技研)は、「画期的な工法ではあるが施工は難しい。今回はこれまでの失敗をもとに"失敗しない方法“を伝授する講習会で、会員の皆様の技術向上につながれば」と話していた。
また、この日は同協会の定時総会(第6回)と年次活動報告会も開催された。これらの中では、現在までに集客見込み約4500人となっている全国フォーラムの開催状況や、技術者講習の開催状況なども報告。
会員数が昨年度から約20社増え、約70社となったことなどにも触れ、徳納会長は「各県での営業もできる限り支援する。正しい材料が正しく使われ、全国のコンクリートの長寿命化につながるよう、ご協力をお願いしたい」と呼びかけた。