愛知フォーラム
名古屋市中小企業振興会館 7F/8Fメインホール
申込者数:331名
参加者:243名
参加率:73.4%
〒464-0856 愛知県名古屋市千種区吹上二丁目6番3号
今回の愛知フォーラムの開催は、極東興和㈱名古屋支店と福美建設㈱に大変お世話になりました。有難うございました。極東興和様には講師の派遣、当日の受付等お世話になりました。また、福美建設㈱様には当日の受付、司会進行等そして、広報活動等大変お世話になりました。来年度は是非に他大都市開催と同様に二日開催になるようにしたいと思います。ほんとうにありがとうございました。
主催者挨拶
(一社)コンクリートメンテナンス協会
会長 徳納 剛
本日は平日のご多忙のところ、また、お暑い中、かくも多数ご参加頂き有難うございます。
本年度、私たちコンクリートメンテナンス協会は、札幌から那覇まで全国10か所で、コンクリート補修に関して最新の知見と技術を紹介するため、フォーラムを開催いたします。
今回の名古屋フォーラムは本年度8か所目の開催となります。
なにとぞ私たちが提唱しています定量的な調査と補修方法をご理解頂けますよう、よろしくお願いします。
本日の第一部は 中部地方整備局企画部 技術開発調整官 山根 孝之氏 様に 「メンテナンス時代に対応した最近の取り組み」と題しまして 行政の立場からの社会資本のメンテナンスについてお話を頂きます。
山根講師の話を受けまして、続く講師には、コンクリート補修について、技術的な講演をしたいと思います。
それでは、第3部で、江良先生が講演します「定量的な補修の考え方」について、少し説明をさせてください。
さて、多くの材料や工法の中から、選択をしなくてはいけない「コンクリートの補修」は難しいとよく言われます。
しかし、現地調査から材料・工法決定まで、補修設計フローに沿って取り組むと、コンクリート補修はけっして難しいものではありません。
コンクリート補修の設計業務を行うとき、
「劣化機構の特定」から「補修に要求される性能」そして「補修工法の選択」と進んでいきます。
まず、劣化機構を特定するには劣化の指標値を求める必要があります。
劣化の指標値とは劣化程度の指標となる数値です。
■ 塩害であれば塩化物イオン濃度の測定値
■ 中性化であれば中性化残りの測定値
■ ASRであれば残存膨張量試験の測定値であったりアルカリ総量の値
補修工法を選定するための大切な指標となる数値が腐食発生限界値とも言われますが、劣化指標値の限界許容値です。
・この限界許容値は劣化程度を評価、判断するための基準となる数値です。
・例えば、【限界許容値】(腐食発生限界値)は
塩害であれば塩化物イオン濃度:2.0kg/m3
中性化であれば中性化残り:10mm
ASRであればJCI-DD2法による全膨張ひずみ:0.05%
劣化機構と構造物の劣化程度が特定できたら、劣化程度に対応できる、要求される性能【要求性能】を決めます。
その時に大切な判断が、再劣化が許容できるのか、できないのかが大切な要因となります。
そして最後に、要求性能をみたす事が出来る【補修工法】の選択と進めば、
補修とは決して難しいものではありません。
塩害・中性化の【要求性能】で「鉄筋腐食の抑制」があります。
この要求性能に対処できる補修工法で、防錆剤を使った工法の代表格が、本日、第 4 部で紹介される防錆剤を使った工法です。
もう一つの代表格の電気防食工法についにては、東京フォーラムで最新の知見を交えて詳しく紹介させていただきました。
われわれの、補修の考え方を、本日の講師の江良先生が 技術資料として作成し、最新の補修の考え方と補修技術を加え昨年に改訂しました。
本日の講演はこの技術資料に沿った内容となっております。
私たちコンクリートメンテナンス協会は、特定の技術の工法協会ではありません。
有効な、正しい、新しい技術を、議論しながら、推進してまいります。
本日の講演の内容が、中部地方のコンクリート構造物の長寿命化に貢献できることを祈念いたします。
最後になりましたが、本日の開催に関しまして、当地の会員である福美建設㈱と極東興和㈱に大変ご尽力を頂きました。有難うござました。
本日は午後5時までの長時間となりますが、最後までご聴講頂けましたら幸いです。
第一部(60分) 10:10~11:10
「メンテナンス時代に対応した最近の取り組み」
中部地方整備局企画部 技術開発調整官 山根 孝之氏
第二部(50分) 11:20~12:10
「すぐに役立つセメント系補修・補強材料の基礎知識」
(一社)セメント協会 持田泰子氏
第三部(70分) 13:10~14:20
「劣化機構に応じた補修工法選定の基本的な考え方」
コンクリートメンテナンス協会技術委員長 江良和徳氏
第四部(90分) 14:30~16:00
「亜硝酸リチウムを用いた塩害、中性化、ASRの補修技術について」
コンクリートメンテナンス協会技術委員長 江良和徳氏
第五部(45分) 16:10~16:55
「コンクリート構造物の劣化と表面保護工法について ~塗膜型剥落防止工法と表面保護クリヤー工法~」
日本ペイント販売(株) 中丸大輔氏
第六部
「橋梁補修工事へのICT導入 ~ICT技術による効率化とコスト削減~」
福美建設(株) 竹内祥一氏
その他
司会進行 福美建設㈱ 開発営業部 課長 泉川淳 様
司会進行は福美建設㈱の泉川課長にお願いしました。 有難うございました。