香川フォーラム
かがわ国際会議場
〒760-0019
香川県高松市サンポート2-1
スクール形式
参加者
参加申込総数 154 (発注者 29 土木系一般 121 建築系 4 )
参加者 107人(発注者 19 土木系一般 84 建築系 4 )
参加率 69%
会長挨拶
徳納武使 コンクリート診断士
本日は平日のご多忙のところ、かくも多数ご参加頂き有難うございます。
本年度、私たちコンクリートメンテナンス協会は、札幌から那覇まで全国18か所で、コンクリート補修に関して最新の知見と技術を紹介するため、フォーラムを開催いたします。
本日は特別講演として、
四国地方整備局 道路部 道路保全企画官 宮本馨 氏
「道路橋の維持管理に関する最近の話題」
それでは、私たちの補修の考え方について、少し話をさせて頂きます。
さて、多くの材料や工法の中から、選択をしなくてはいけない「コンクリートの補修」は難しいと思っていました。
しかし、現地調査から材料・工法決定まで、補修設計フローに沿って取り組むと、コンクリート補修はけっして難しいものではありません。
コンクリート補修の設計業務を行うとき、
「劣化機構の特定」から「補修に要求される性能」そして「補修工法の選択」と進んでいきます。
まず、劣化機構を特定するには【劣化指標値】を求める必要があります。
【劣化指標値】とは劣化程度の指標となる数値です。
■ 塩害であれば塩化物イオン濃度の測定値
■ 中性化であれば中性化残りの測定値
■ ASRであれば残存膨張量試験の測定値
そして、要求性能と補修工法を選定するための大切な指標となる数値が【劣化指標値】の限界許容値です。
この数値を【限界劣化指標値】と表現して
・この限界劣化指標値は劣化程度を評価、判断するための基準となる数値です。
・例えば、【限界劣化指標値】は
塩害であれば塩化物イオン濃度:2.0kg/m3
中性化であれば中性化残り:10mm
ASRであればJCI-DD2法による全膨張ひずみ:0.05%
劣化機構と構造物の劣化程度が特定できたら、劣化程度に対応できる、要求される性能【要求性能】を決めます。その時に再劣化が許容できるのか、できないのかが大切な要因となります。
そして最後に、要求性能をみたす事が出来る【補修工法】の選択と進めば、
補修とは決して難しいものではありません。
塩害・中性化の【要求性能】で「鉄筋腐食の抑制」があります。
この要求性能に対処できる補修工法で、防錆剤を使った工法の代表格が、本日、第 部で紹介される亜硝酸リチウムを使った工法です。
われわれの、補修の考え方を、本日の講師の江良先生が 技術資料として作成し、最新の補修の考え方と補修技術を加え今年4月に改訂しました。
本日の講演はこの技術資料に沿った内容となっております。
私たちコンクリートメンテナンス協会は、特定の技術の工法協会ではありません。
有効な、正しい、新しい技術を、議論しながら、推進してまいります。
本日の講演の内容が、香川県のコンクリート構造物の長寿命化に貢献できることを祈念いたします。
本日は午後5時までの長時間となりますが、最後までご聴講頂けましたら幸いです。
第一部 10:00~10:30
「道路橋の維持管理に関する最近の話題」
国土交通省 九州地方整備局 道路部 道路保全企画官 宮本馨 様
■橋りょう点検について分かりやすく説明を頂き他。
第二部 10:30~11:30
「断面修復の考え方」
一社)セメント協会 セメント系補修・補強材料推進WG委員
早野 博幸 (太平洋セメント㈱所属)
博士(工学) 技術士 一級建築士
施工工程が分かりやすく動画を交え、普段は現場を見た事のない参加者には興味深い内容でした。
第三部 11:40~12:20
「コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システムについて」
日本ペイント㈱ 東京支店 顧客営業部 第二営業group
中丸大輔 コンクリート診断士
第四部 13:20~14:50
「コンクリートの劣化と補修工法選定の基本的な考え方」
コンクリートメンテナンス協会技術委員長 極東興和㈱所属
工学博士 江良和徳 技術士 コンクリート診断士
第五部 15:00~16:30
「亜硝酸リチウムを用いた塩害、中性化、ASRの補修技術について」
工学博士 コンクリートメンテナンス協会技術委員長 極東興和㈱所属
第6部 16:30~16:45
「金属溶射による支承防錆について」
ダイクレ興産(株)所属
光永 浩一
司会進行
峯松昇司 (井上建設(株)所属)
コンクリート診断士
来年へのメモ
会場:スクール形式で、
天井も高く、スクリーンも大きい
空調良好
音響良好
会場は問題なし。
来年もこの会場にしよう。