プレス情報
2014年5月10日 鹿児島建設新聞
構造物の補修・補強フォーラム|技術向上の一助に
コンクリートメンテナンス協会(JCMA)鹿児島地区会員の(株)南防(原田毅会長)が主催する「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム2014」が9日、鹿児島市の県建設センターで開かれた。行政や建設業関係者ら約350人が参加し、工法選定の考え方や効果的な補修工法などに理解を深めた。
JCMAでは全国各地でフォーラムを毎年実施しており、本県では2回目の開催。講演に先立ち同協会の徳納武使会長が「本日は、最新の知見や技術を交えグレードアップ。今後の補修業務の組み立て方の参考にしてほしい」と挨拶した。
講演では、江良和徳工学博士(極東興和(株))が、コンクリートの劣化事例やその要因に応じた工法選定、亜硝酸リチウムによる補修工法について解説。その中で江良氏は「多くのコンクリート構造物は高齢化が進んでいるのが現状で、適切な維持管理により延命化を図ることが急務」とした上で、「常に最新知識を吸収し"持続可能な社会の形成"を目指すことこそ、今後進むべき将来像である」と訴えた。
このほか、日本ペイン卜販売(株)の中丸大輔氏(コンクリート診断士)による「コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システム」の紹介もあった。
原田会長は「鹿児島では初めて、県が発注する堰柱補修に亜硝酸リチウムを用いたリハビリ工法が採用。東京・大阪に次ぐ規模の来場があり関心の高さがうかがえる。講演が、コンクリート構造物の維持管理技術向上の一助になれば」と語った。