2014/05/09金曜日
鹿児島フォーラム
開催場所
鹿児島県建設センター 大会議室(6F)
鹿児島市鴨池新町6番10号
参加申し込み:373人
参加者:320人
参加率:85.8%
天気:快晴
会場
スクール形式、3人掛で満員となりました。ステージが高く聴講者から見えやすい会場でした。スクリーン、天井も高く大きなスクリーンですが、会場が両サイド長く、満員の参加者のせいか、前列両サイドの方からは見えにくかったので、江良先生には随分気を使ってもらいました。
音響設備は良く、照明設備も問題ありませんでした。
参加率85%は高いです。
会長挨拶
本日は平日のご多忙のところ、かくも多数ご参加頂き有難うございます。私は一般社団法人コンクリートメンテナンス協会代表の徳納です。
本年度、私たちコンクリートメンテナンス協会は、札幌から那覇まで全国20か所でフォーラムを開催いたします。
本日の鹿児島が今年最初の開催となります。そして、昨年に続いての二回目の開催になります。
本日の参加申込総数373人は、東京・大阪フォーラムに次ぐ規模でして、この地のコンクリート補修に対する関心の高さに驚いています。
昨年も、私たちの「コンクリート構造物の補修補強に関するフォーラム」をご聴講頂いた方も多くいると思いますが、本日の内容は、最新の知見と補修技術を交え、グレードアップしたフォーラムとしています。
本日の開催に関しては、当協会会員である、株式会社南防の原田会長、幸野社長、原田副社長のご尽力のお蔭であることを紹介させていただきます。
さて、コンクリートの補修は難しいとよく聞きます。
本日の第一部でお話がありますが、補修のシナリオをデザインしてそのシナリオに沿って調査から診断、補修設計に取り組むと決して難しいものではありません。
コンクリート補修を行うとき、まず現地で調査をして劣化機構と劣化因子の特定をします。
それは、塩害なのか、中性化なのか、ASRなのか?
その場合の劣化因子は何なのか?
二番目に、症状のグレードを特定します、それは潜伏期、進展期、加速期、劣化期のどこに位置するのかです。
そのためには、その数値的裏付けの確認が必要です。
三番目に、条件的な要素を加えます。それは、置かれた気象的環境、構造物の重要度、経済的条件、そしてどれくらい延命したいかなどです。
そして、最後に、補修方法と補修材料の決定と進めば
コンクリート補修とは決して難しいものではありません。
補修工法は二つの考え方があります。
・劣化因子を入れない補修方法の検討なのか?
・それとも、既に劣化因子が入ったものの補修の検討なのか?
劣化因子を入れない方法は、環境に応じて、要求される性能を考慮して、表面被覆材あるいは表面含浸材を選択すればいいと思います。
そして、劣化因子がすでに入ったコンクリートの補修は、難しそうですが、実は選択肢があまりありません。
塩害・中性化による劣化ですと、鉄筋防錆を目的とした工法になります。
鉄筋防錆を目的とした工法は、電気防食かもしくは防錆剤を使った工法になります。防錆剤を使った工法の代表格が、本日の第一部後半で紹介される亜硝酸イオンを使った工法です。電気防食工法については、6月27日の東京フォーラムと8月29日の大阪フォーラムで最新の知見を交えて詳しく紹介させていただきます。遠方ではありますが、ぜひお出でください。
そして、アルカリシリカ反応対策工法は、本日紹介しますリチウムイオンを効果的に内部圧入する工法でしか化学的には劣化の進行を止められないのはご周知のとおりです。
このようなシナリオで考えを進めていけば、コンクリートの補修は決して難しいものではありません。
そのような話を本日の第一部で行いますので、補修業務の組み立て方のご参考にしてください。
われわれの、補修の考え方を、本日の講師の江良先生が 技術資料として作成し、最新の補修の考え方と技術を加え今年4月に改訂しました。
これは、実際の業務に携わっている江良先生がまとめましたので、実務で使える内容になっています。
この技術資料の前半は劣化のメカニズムから補修方法まで、わかりやすく解説しております。 また、唯一の亜硝酸リチウムを使った工法の解説本です。 必ず、皆様の業務のお役にたつと確信しております。
私たちコンクリートメンテナンス協会は、特定の技術の工法協会ではありません。 有効な新しい技術を、議論しながら、推進してまいります。
第一部後半の、亜硝酸リチウムの圧入工法は 3つのNETIS技術のくみあわせであり、土木学会・材料学会・コンクリート工学会等で多く発表され、国内各地で多く採用されている技術でございます。
また、本日第二部では、ダイクレ興産の最近注目されているNETIS技術、支承狭隘部も重防食できる、金属溶射工法を紹介いたします。
また、昨年紹介しましたが、亜硝酸リチウムとケイ酸系を組み合わせて、劣化因子の侵入防止と防錆効果の両方を持ったハイブリッド型含浸工法は多くの現場で採用されてその効果が高く評価されるようになりました。
本日は、多くの補修技術を紹介したいので、三時間半の長時間となりますが、最後までお付き合いお願い申し上げます。
江良和徳先生
第一部 講演
昨日から鹿児島に入り体調を整えてた江良和徳先生。
良く睡眠をとって、本日は絶好調です。
居眠りする聴講者はほとんどなく、参加者を魅了しています。
鹿児島県のコンクリート構造物の補修技術が向上することを期待しています。
光永浩一講師(ダイクレ興産常務取締役)
第二部講演 金属支承の防錆工法について
本日が光永講師にとって二回目の講演です。
緊張してますが、練習の成果が発揮できました。
ダイクレ興産のすぐれた金属溶射技術による支承防錆技術うまく紹介できました。
御礼
(株)南坊
今回の鹿児島フォーラム開催に関しては、協会会員である、(株)南防の原田会長、幸野社長、原田副社長にお世話になりました。
参加者への案内、会場設営、等々すべて担当して頂きました。
ありがとうございます。
鹿児島建設新聞社 2014/5/10