2014/06/13 曇り時々小雨
鳥取フォーラム
とりぎん文化会館 第1会議室
〒680-0017
鳥取市尚徳町101番5号
アリーナ形式のスクール
参加申し込み:55名
当日参加:19名
参加申し込み合計:74名
参加者:59名
参加率:79%
会長挨拶
徳納武使 (コンクリート診断士 福徳技研(株)所属)
本日は平日のご多忙のところ、かくも多数ご参加頂き有難うございます。私は一般社団法人コンクリートメンテナンス協会代表の徳納でです。
本年度、私たちコンクリートメンテナンス協会は、札幌から那覇まで全国20か所でフォーラムを開催いたします。
本日の鳥取が今年10番目の開催となります。
昨年も、私たちの「フォーラム」をご聴講頂いた方も多くいると思いますが、本日の内容は、最新の知見と補修技術を交え、グレードアップしたフォーラムとしています。
本日の開催に関しては、当協会会員の、極東興和(株)広島支店、そして日本ペイント販売中国支店、に大変なご尽力を頂いたことを紹介させていただきます。
それでは、補修の考え方について、少し話をさせて頂きます。
さて、「コンクリートの補修は難しい」とよく聞きます。
現地調査から材料・工法決定まで、補修設計フローに沿って取り組むと、コンクリート補修はけっして難しいものではありません。
コンクリート補修の設計業務を行うとき、
まず最初に、現地で調査をして劣化機構の特定をします。
劣化機構を特定する数値が
【劣化指標値】です。
【劣化指標値】とは【劣化程度の指標】となる数値です。
■ 塩害であれば塩化物イオン濃度の測定値
■ 中性化であれば中性化残りの測定値
■ ASRであれば残存膨張量試験の測定値
そして、要求性能と補修工法を選定するための大切な指標が【劣化指標値の限界値】です。
この【限界劣化指標値】は
・劣化程度を評価、判断するための基準となる数値です。
・例えば、【限界劣化指標値】は
塩害であれば塩化物イオン濃度:1.2kg/m3
中性化であれば中性化残り:10mm
ASRであればJCI-DD2法による全膨張ひずみ:0.05%
劣化機構と劣化程度が特定できたら
【要求性能】を決めます。
【要求性能】とは
劣化機構や劣化程度に応じて、補修工法に必要とされる性能です。
最後に、要求性能をみたす事が出来る【補修工法】の選択と進めば、
補修とは決して難しいものではありません。
塩害・中性化の【要求性能】で「鉄筋腐食の抑制」があります。
この要求性能に対処できる補修工法で、防錆剤を使った工法の代表格が、本日、紹介される亜硝酸リチウムを使った工法です。
もう一つの代表格の電気防食工法についにては、6月27日の東京フォーラムと8月29日の大阪フォーラムで最新の知見を交えて詳しく紹介させていただきます。遠方ではありますが、ぜひお出でください。
われわれの、補修の考え方を、本日の講師の江良先生が 技術資料として作成し、最新の補修の考え方と補修技術を加え今年4月に改訂しました。
本日の講演はこの技術資料に沿った内容となっております。
また、唯一の亜硝酸リチウムを使った工法の解説本です。
まだ、お持ちでない方がいらっしゃったら、本日受付で、お求めください。
私たちコンクリートメンテナンス協会は、特定の技術の工法協会ではありません。
有効な新しい技術を、議論しながら、推進してまいります。
その一つとして、本日第二部では、日本ペイント販売(株)の最近注目されている、塗膜型剥落防止システムを紹介いたします。
また、昨年紹介しました亜硝酸リチウムとケイ酸系を組み合わせて、劣化因子の侵入防止と防錆効果の両方を持っ たハイブリッド型含浸工法は多くの現場で採用されてその効果が高く評価されるようになりました。
スケジュール変更
日本ペイント販売の中丸大輔先生が、5時55分の鳥取空港発の飛行機で東京に帰らなくてはいけないので、第一部と第二部の講演を入れ替えて、先に中丸先生にお話を頂きました。
中丸大輔先生 (コンクリート診断士、日本ペイント販売(株)所属)
■コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システムについて
■タフガードQ-R工法のご紹介
「コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システム」と題しまして、講師は、日本ペイント販売㈱で長年、塗膜型剥落防止システムの開発に携わってまいりました中丸大輔先生です。
第二部
江良和徳先生(工学博士、技術士、コンクリート診断士、(一社)コンクリートメンテナンス協会技術委員長、(株)極東興和(株)所属)
■「コンクリートの劣化と補修工法選定の考え方」
■亜硝酸リチウムを用いた補修技術
フォーラム風景
受付風景
中建日報