プレス情報
2013年06月12日 中建日報
コンクリ補修広島フォーラム開く|200人が劣化の基本など学ぶ
(一社)コンクリートメンテナンス協会(JCMA、徳納武使会長)が5月から8月までに全国25カ所で開催中の『コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム2013』の9カ所目となる広島フォーラムが6日、南区民文化センターで聞かれ、約200人の参加者が劣化のメカニズムを学ぶとともに、亜硝酸リチウム圧入や塗膜型の剥落防止工法、金属溶射による支承防食工法などそれぞれの劣化症状に応じた補修工法の説明に耳を傾けた。
フォーラム冒頭で代表者挨拶に立った徳納会長は、補修方法選定のセオリーを簡単に説明したのち、「劣化要因をきちんと認識して補修のシナリオを描き、調査・診断から設計、工事へと進めばコンクリート補修は決して難しくない。本日は我々が試行錯誤の末に辿り着いた補修の考えや対策工法についてご説明をさせていただく。皆さんの業務の組み立ての参考としていただければ幸い」と呼びかけた。
講演では、極東興和の江良和徳工学博士がトップバッターとして登場。『コンクリートの劣化と補修工法選定の考え方』と題し、劣化メカニズムの基本から症状別の補修工法選定の考え方について詳しく説明したほか、同協会が推進し、国内でも多く採用されている亜硝酸リチウムの圧入工法の概要についても解説した。
第2部は『コンクリート剥落防止と塗膜型剥落防止システムについて』で、講師は日本ペイント販売のコンクリート診断士・中丸大輔氏が担当。最近、広島市内で頻発しているコンクリート片の剥落・落下に対して非常に有効な「塗るだけ剥落防止工法」について紹介した。
また、この日は特殊ノズルでで狭隘部の支承にも金属溶射でき、長期間防食が可能な『支承リバイバルシステム』も初めて紹介され、ダイクレ興産の担当者が概要を説明。
なお、フォーラムで紹介された技術はいずれも国交省の新技術情報提供システム・NETSの登録技術(支承リバイバルは申請中)となっている。