2024年11月13日 中建日報
2024年11月13日 中建日報 コンクリートメンテナンス協会
健康寿命延長、CNテーマに5講師
橋梁新技術フォーラム2024
コンクリートメンテナンス協会(徳納剛会長)による「橋梁の維持管理に関する新技術フォーラム2024」が8日、広島市中区の県民文化センターで開かれ、維持管理に携わる技術者など約350人が参加。広島大学名誉教授の藤井堅氏ら5人の講師が登壇し、鋼橋とコンクリート橋の維持管理に関する最新知見を披露した。
「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム」を全国展開する同会がコンクリート橋・鋼橋の維持管理に対象を絞って別途開催しているもので、「橋梁の健康寿命を延ばし、脱炭素社会の構築に寄与する」が今回のテーマ。
徳納会長(福徳技研)は、「適切な補修・塗替えで構造物の健康寿命を延ばすことで、二酸化炭素排出量の多い撤去・新設工事を減らすことができ、脱炭素社会の構築にもつながる」と維持管理に取り組む意義を強調。「本フォーラムでは、橋梁の健康寿命を延ばすための最新のコンクリート補修技術及び塗膜の下地処理技術を紹介する。橋梁の維持管理業務に携わる技術者の皆様の光明となる内容を提供できると確信している」と述べた。
講演では、インフラメンテナンス国民会議「ちゅうごく」のフォーラムリーダーも務める藤井氏が「橋梁のメンテナンスについて考える」をテーマに、鋼橋損傷のメカニズムやインフラ維持管理における一層の効率化の重要性を説いたほか、自身の専門分野でもある残存耐荷力からみた鋼橋の維持管理についても詳しく解説。
日本ペイントの徳永英彦氏は「橋梁塗装仕様の変遷/塗膜寿命延命の為に」、大塚刷毛製造の北薗亮太氏は「橋梁塗膜に含まれる有害物質について」、吉原鉄工所の吉原慎二氏は「素地調整程度1種『マルチメディアブラスト工法』についてのご紹介」と題してそれぞれ技術紹介を行い、コンクリートメンテナンス協会の江良和徳氏は「橋梁長寿命化のための亜硝酸リチウム工法」を主題に、コンクリート維持管理の基礎と亜硝酸リチウムを用いた各対策工法について説いた。