2013/08/08 曇り でも 暑い
札幌フォーラム
参加申込 134名
参加者 84人
参加率 62.6%
主催者参加者
講師:江良和徳 極東興和㈱
講師:中丸大輔 日本ペイント販売㈱
会長:徳納武使
堀田政敏さん 日本ペイント販売㈱北海道支店 札幌営業所
8月7日に札幌に入りました。
異常気象のせいか、暑い北の大地でした。
札幌駅に到着して、まず、北海道大学工学部を訪問しました。
コンクリート工学会では高名な、名和先生と佐藤靖彦先生を訪問しました。
北海道でのコンクリート補修のお話や、最新の研究についての話を聞けました。
突然の訪問にも関わりませず、ありがとうございました。
来年も札幌で開催したいと思っていますが、
津軽海峡をこえると、情報が途絶えます。
その問題の解決が必要です。
核となる会員が必要です。
札幌市教育文化会館 305会議室
札幌市中央区北1条西13丁目
天井が高く、スクリーンも大きく、良い会場です。
北海道庁も近くアクセスは便利です。
会長挨拶
本日は平日のご多忙のところ、かくも多数ご参加頂き有難うございました。一般社団法人コンクリートメンテナンス協会代表の徳納です。
コンクリートメンテナンス協会は、16年前に中国地方の広島で発足しました。広島は、海砂による塩害、山間部では融雪剤による塩害、海岸部では飛来塩分による塩害、そして、中性化、また、ASRによるコンクリート劣化が多い土地です。
そんな過酷な環境で、私たちはコンクリート補修に取り組んできました。
最初は多くの失敗を繰り返しました。しかし、失敗をしない補修方法が分りました。それを、要望にこたえながら、全国各地に広めてまいりました。
本年度、私たちコンクリートメンテナンス協会は、札幌から那覇まで全国24か所でフォーラム開催を計画しました。
5月8日の福岡を皮切りに開催して、本日の札幌が最後の開催地となります。
北海道には熱い思い入れがあります。
40年前になりますが、私が地元広島を離れて、学生生活を過ごしたのが、札幌です。そして、私の長男も4年間札幌で大学に通いました。私たち親子にとりまして、札幌は熱い思い出がいっぱい詰まった、故郷なのです。
そのような思いが詰まった北海道のコンクリート補修に取り組みたいという思いで、本日の開催になりました。
昨日、北海道大学を訪問して、コンクリートの研究に取り組んでいる、先生とお話をする、機会がありました。
北海道は、コンクリートの凍害対策に重点を置かれていたが、近年、塩害・中性化・ASR対策に取り組む必要が議論されている。とのことでした。
本日の講演は、塩害・中性化・ASR対策についての、最新の知見と工法について、詳しく説明させて頂きます。
コンクリートの補修は難しいとよく聞きます。
本日の第一部でお話がありますが、補修のシナリオをデザインしてそのシナリオに沿って調査から診断、補修設計に取り組むと難しいものではありません。
コンクリート補修を行うとき、まず現地で調査して
劣化機構と劣化因子の特定をします。
それは、塩害なのか、中性化なのか、ASRなのか?
二番目に、症状のグレード、潜伏期、進展期、加速期、劣化期のどこに位置するのかを確認します。
そのためには、その数値的裏付けの確認が必要です。
三番目に、求められる補修結果の要素を加えます。それは、置かれた気象的環境や、どれくらい延命したいかなどです。
そして、最後に、補修方法と補修材料の決定と進めば
コンクリート補修とは決して難しいものではありません。
補修工法は二つの考え方があります。
・劣化因子を入れない補修方法の検討なのか?
・それとも、既に劣化因子が入ったものの補修の検討なのか?
劣化因子を入れない方法は、環境に応じて、要求される性能を考慮して、被覆材を選択すればいいと思います。
そして、
劣化因子がすでに入ったコンクリートの補修は、難しそうですが、実は選択肢があまりないのが現実です。
塩害・中性化による劣化ですと、鉄筋防錆を目的とした工法になります。
鉄筋防錆を目的とした工法は、電気防食かもしくは防錆剤を使った工法になります。防錆剤を使った工法の代表格が、亜硝酸イオンを使った工法です。
また、ASRだと、リチウムイオンを効果的に内部圧入する工法でしか化学的には劣化の進行を止められないのです。
このようなシナリオで考えを進めていけば、コンクリート補修は決して難しい物ではありません。
そのような話を本日の第一部前半で行いますので、補修業務の組み立て方のご参考にしてください。
われわれの、補修の考え方を、本日の講師の江良先生が 技術資料として作成して頂きました。
これは、実際の業務に携わっている江良先生がまとめましたので、実務で使える内容になています。また、唯一の亜硝酸リチウムの解説本です。 必ず、皆様の業務のお役にたつと確信しております。
私たちコンクリートメンテナンス協会は、有効な新しい技術を、議論しながら、推進しています。
第一部後半の、亜硝酸リチウムの圧入工法は 3つのNETIS技術のくみあわせであり、土木学会・材料学会・コンクリート工学会等で多く発表され、国内各地で多く採用されている技術でございます。
また、第二部では、最近注目されている新技術の日本ペイントの剥落防止対策工法の紹介をさせて頂きます。
そして、本日の配布資料に入れていますが、支承狭隘部も重防食できる、金属溶射工法も紹介していますし、
亜硝酸リチウムとケイ酸系を組み合わせて、劣化因子の侵入防止と防錆効果の両方を持った含浸工法も本年度から取り組んでいます。
本日の講習は三時間半の長時間となります。
昼食後で、気持ち良い時間帯ですが、
お休みになることなく、ご聴講頂ければ、必ず、皆様の業務のお役にたつと確信しています。
2部終了後に質疑応答の時間を設けます。
本日ご参加の施工業者の方で、私たちの補修の考え方にご賛同頂ける方は、お申し出ください。
ぜひとも、ご一緒に、北海道でコンクリート補修に取り組みましょう。
北海道に対しての熱い思いを、ゆっくりと丁寧に話をしました。
北海道フォーラムを機に、北海道でコンクリート構造物の補修に取り組みたいという強い思いを込めた会長挨拶でした。
江良先生
今日の江良先生は絶好調です。
ステップも軽快です。
受付風景
受付は
日本ペイント販売㈱の
中丸先生と
札幌営業所の堀田さんにお願いしました。
いざ札幌へ
北海道の夏は涼しいという定説は今年は通じないようです。
訪問先で空調がない部屋もあり、広島よりも暑いのではと思われました。
夕方からはさすがに涼しく、北海道らしくなりました。
中丸先生
プロジェクターの調子が悪かったのですが、
中丸先生は動揺することなく、いつものペースで聴講者を魅了しました。