プレス情報
2012年16月19日 中建日報
リチウム工法や剥落防止塗膜紹介 鳥取、松江でフォーラム
(一社)コンクリートメンテナンス協会(徳納武使会長=写真)の主催による「コンクリート構造物の補修・補強に関するフォーラム」が12日に鳥取市、13日には松江市でそれぞれ開催され、鳥取会場(とりぎん文化会館)には約90人、松江会場(松江テルサ)には約1OO人が参加。塩害・ASR等に有効な亜硝酸リチウムの圧入技術や剥落防止対策工法に関する約3時間の講演を熱心に聴講した。
フォーラムは、塩害・中性化・ASRなどによるコンクリート構造物の劣化が深刻な社会問題となっていることを受け、亜硝酸リチウムの圧入工法などを中心とした対策技術を広く紹介するもの。広島で始まった同フォーラムも今では中国地方だけでなく東京・大阪・九州・四国など全国各地に波及して毎年開催されており、いずれの会場でも多くの関係者が参加。島根県では昨年11月に続いて2回目、鳥取では今回で3回目の開催となる。
冒頭では徳納会長が協会の取組み経緯などを説明したのち、「材料・工法の組み合わせで色々な選択肢があるが、劣化原因の把握、要求性能の決定、材料・工法選定と段階を踏めば補修は離しくない。当協会は工法協会ではないが、本日は我々がれ胤終的にたどりつき、土木学会や材料学会等でも多く発表されている『亜硝酸リチウム圧入工法』を中心に紹介させていただく。コンクリート構造物が美しく、機能的に延命できるよう寄与できれば幸いだし、質問いただける方々はぜひ連絡をいただければ」と挨拶した。
講演は第1部と第2部に分かれ、第1部では極東興和の江良和徳氏(工学博土)が「コンクリート構造物の調査・診断・補修設計から補修工事・追跡調査まで」をテーマに、過去の診断事例を踏まえながら劣化メカニズムや補修工法選定の考え方を解説。メインとなる亜硝酸リチウムを用いた補修工法についても詳しく説明し、適切な評価・診断と工法の選定、施工・維持管理を行うことの重要性を説いた。
また、第2部では日本ペイントの中丸大輔氏が「コシクリー卜剥藩防止と塗膜型剥落防止システムについて」と題し、塗るだけでコンクリート片の剥落を防止できる「割れない塗膜・タフガードQ-R工法」を紹介した。
なお、この日紹介された技術はいずれもNETISに登録済み。フォーラムに関する問い合わせ等は同協会事務局(電話082-541-0133)まで。